身体について
昔読んだ本のメモが出てきた。わたしが踊ることのひとつの根拠となる言葉である。
言語を操る知者たちの目的が、言語をすり抜けたところにある実在を示すことならば、身体はその身体性において身体をすり抜けて抽象を顕示するものであろう。
言語の自由さは何ものもその実体とはつながっていないという関係性を保つが故に、奔放に飛翔し、あらゆる複雑さを持ち帰ってくる。
身体は物質的束縛という結晶化を持って、常に時間と空間に奉仕することになる。その奉仕こそ物質を和らげていく作業なのだ。
身体が物質的であるということの意味は、変幻性の獲得、あらゆる倫理や法からの脱出口であるということ。身体は閉じられているが故に開くものである。
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